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DXを進めたいけど、何から始めればいい?導入支援を多数行ったエンジニア視点で解説

「DXを進めたいけれど、何から始めればいいのか分からない」

企業のDXやRPA導入に携わっていると、このようなご相談をいただくことがあります。DXという言葉から、大規模なシステムの導入や多額の予算が必要だと考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし実際には、身近な業務を少し便利にすることもDXへの第一歩です。今回は、金融・医療・不動産・製造・小売など、さまざまな業界でRPAやDXの導入・開発に携わってきたエンジニアの視点から、DXを始めるときに何を考えればよいのかを分かりやすくご紹介します。

DX導入や業務改善を検討するイメージ

そもそもDXとは?

DXは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略称です。重要なのは、新しいITツールを導入することそのものではありません。デジタル技術を利用して、仕事を効率化する、働き方を改善する、これまでできなかったことを実現する、といった変化につなげることが大きな目的です。

最初から大きなシステムを導入する必要はありません

DXやRPAの導入に携わる中で特に重要だと感じているのが、最初から大きく始めないことです。

「毎朝Excelからデータを集計している」「システムからデータをダウンロードして別のシステムへ入力している」「毎月同じ形式の報告書を作成している」「担当者が決まったメールを一件ずつ送っている」。このような身近な業務も改善の候補になります。

例えば1日30分かかる作業でも、年間240営業日行えば約120時間です。こうした身近な作業を見つけるところからDXを始めてもよいのです。

1業務の見える化時間がかかっている仕事を洗い出す
2課題の整理どこに問題があるか確認する
3自動化を検討業務に合う方法を考える
4小さく導入まず一部の業務から試す
5改善・拡大効果を確認しながら広げる

まずは「時間がかかっている仕事」を探してみる

DXを検討するときに、いきなり「どのシステムを導入しよう?」と考える必要はありません。毎日・毎週・毎月繰り返している、手順が決まっている、Excelへの入力や転記が多い、複数システムへ同じ情報を入力している、担当者しかやり方を知らない、といった業務はITで改善できる可能性があります。

RPAだけが正解ではありません

櫻テクノロジーズではRPAの開発・導入支援を数多く経験しています。だからこそ、何でもRPAにすればよいとは考えていません。

Excel/VBAで十分な場合もあれば、Power Automate、Python、PowerShell、既存システムの改修、生成AIなどが適しているケースもあります。大切なのは「RPAを導入すること」ではなく、その業務に合った方法を選ぶことです。

RPAExcel / VBAPower AutomatePython / PowerShell生成AIシステム開発
業務課題に合わせてDXの方法を検討するイメージ

DXで意外と重要なのは「導入した後」

システムやRPAを作った直後は問題なく動いていても、業務手順の変更、使用システムの更新、担当者の異動などによってメンテナンスが必要になることがあります。DXは「作ったら終わり」ではありません。小さく導入して実際に使い、必要に応じて改善していくことも大切です。

生成AIもDXの選択肢の一つに

最近ではChatGPTをはじめとする生成AIも急速に普及しています。文章作成、情報整理、要約、アイデア出しなどを支援できる一方、情報の正確性や機密情報の取り扱いには注意が必要です。「どれが一番新しいか」ではなく、どれがその業務に適しているかという視点で選ぶことが重要です。

「これって自動化できる?」からでも大丈夫です

DXについて調べると専門用語がたくさん出てきますが、最初からすべてを理解する必要はありません。まずは「この作業、もう少し楽にならないかな?」というところからで十分です。

【実践編】DXを始める最初の2週間でやること

「何から始めればよいのか」が見えない場合は、最初の2週間をツールの購入期間ではなく、困っている業務を見つける期間にしてみましょう。次は少人数のチームでも試しやすい一例です。

DXを小さく始める3ステップの図
DXを小さく始める3ステップの図
目安行うこと残すもの
1~3日目担当者に「繰り返し行う作業」「手間」「ミスが起きる場面」を聞く困りごとの一覧
4~5日目作業時間と月間回数を記録し、似た業務をまとめる業務ごとの所要時間
6~8日目「なくす・減らす・標準化する・自動化する」を検討改善案と注意点
9~10日目負担の小さい業務で小さく試し、現場と結果を確認試行結果・次の担当者

※営業日を想定した例です。職場の規模や業務の複雑さに合わせて期間を調整してください。

そのまま使える業務の棚卸し表

Excelや紙に、まず次の5項目を記録するだけでも第一歩になります。

業務名1回の時間月間回数困りごと改善案
請求データの転記(架空の例)15分20回二重入力・確認漏れ入力項目を統一し、自動転記を検討
月次報告書の集計(架空の例)60分1回複数ファイルの集計取得方法を整理し、関数やスクリプトを試す

効果を数字で比べる

例えば「1日20分、月20営業日」の作業であれば、現状は月400分(6時間40分)です。試行後に月150分になれば、月250分(4時間10分)の削減になります。ただし、確認作業・エラー対応・ライセンス費・保守作業も含めて評価しましょう。

最初の一歩はこれ

  1. 今週、最も時間がかかる定型作業を1つ挙げる。
  2. その作業を3回ほど測定し、回数と所要時間を記録する。
  3. 削除・簡略化できる工程を確認してから、ツール導入を考える。

自動化の準備をさらに詳しく知りたい方は、RPAやDXツールの導入前に準備すべき5つのことも参考にしてください。

まとめ

DXは大規模な取り組みだけではありません。毎日の作業を10分短縮する、Excelへの転記を自動化する、担当者しかできなかった作業を誰でもできるようにする。こうした小さな改善の積み重ねもDXにつながります。

櫻テクノロジーズでは、RPA・DX・システム開発などの経験をもとに、特定のツールありきではなく業務に合った方法をご提案しています。「この作業は自動化できる?」「何を使えばいいのか分からない」という段階からでも、お気軽にご相談ください。

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